スフォルツェスコ城
「最後の晩餐」を鑑賞したあと、数分歩いてスフォルツァ城にやってきました。
朝の韓国人が、ミラノで一番おすすめだと言っていたので楽しみです♪
スフォルツァ城はもともとの1/4の面積しか残っおらず、当時城の一部だったところは公園になっているそう。
このお城は、14世紀後半にイタリアの貴族ヴィスコンティ家によって、建設されたのが始まりです。
その後破壊されてしまいますが、フランチェスコ・スフォルツァによって改築され、再び使われるようになります。
フランチェスコ・スフォルツァは、先ほど見に行った「最後の晩餐」が飾られている修道院や教会を建設した人でもあります。
その後も外国軍に支配されたり、破壊されたりもしましたが、
修復され現在は博物館としてたくさんの名高い作品が保管されています!
未完成のピエタ
その1つに、ミケランジェロの未完成の作品「ロンダニーニのピエタ」があります。
ミケランジェロが自身の墓のために作っていたと言われる作品。
未完成とは知ってましたが、ここまでとは知らなかったのでびっくりしました、、
ある意味、ミケランジェロが石の中から「美」を取り出す過程を見れるというのは、
完成してる作品を見るより価値があるかもしれません。
ピエタとは?
「ロンダニーニのピエタ」は、ミケランジェロが作った4つのピエタ像のうちの1つです。
ピエタとは「慈悲」を表す言葉で、聖母マリアが磔にされたイエスを抱く場面をモチーフにしたものを言います。
このピエタは、制作開始後一度作業を中断され、
晩年の1559年頃に制作を再開した後は、病気で倒れてしまうまで制作していた遺作と言われます。
制作を始めた当初とは構成を変えたようで、イエスはより後方に立ち、
当初の腕は体から切り離されています。マリアの顔の向きも違います。
様々な解釈
作品に関しても面白い解釈がたくさんあります。
ピエタにおいてイエスが立っている場合には、男性が後ろで支えるのが一般的で、現にミケランジェロの「フィレンツェのピエタ」では男性が支えています。
それがこの作品で女性になっているのは、ミケランジェロの唯一の女性の恋人ヴィットリアに重ね合わせたからだとか。
他にも、制作を再開した後に変更したポーズは、自身の「最後の審判」にある、天使が死者を天に引き上げている場面をモデルにしたという話もあります。自身の墓のために作っていたので、先に亡くなった恋人と共に天へ昇っていくことを願ったのでしょうか。
また、このポーズはマリアが後ろからイエスを抱きかかえているのではなく、イエスがマリアを背負っている、悲しむマリアをイエスの魂が慰めているという表現ともとれる、両義的な解釈が出来る作品だとも言われているようです。
名前の由来
「ロンダニーニのピエタ」という名前の由来は、ローマのロンダニーニ邸の中庭にあったからです。
今回は1月に行ったので、比較的人が少なくゆっくり鑑賞できました^ ^
レオナルドのアッセの間
スフォルツァ城の「アッセの間」と呼ばれている部屋の壁画は、レオナルドによるものだと言われています。
1498年頃に制作していた記録がありますが、ミラノは翌年フランス軍によって征服されます。
この時に完成したのか未完成だったのか定かではありませんが、その後城は軍事用に使用され、部屋の壁は白く塗られてしまったそう( ˙-˙ )
白い壁の下にレオナルドの塗料が見つかったのは、1893年です。
修復作業が行われ、1902年には壁に描かれた木の幹や、天井の枝や葉が確認出来るようになりました。
その後も修復作業は続けられています。
どうやらこちらも「最後の晩餐」と同じく漆喰の上にテンペラ画で描かれているらしく、状態があまり良くないようで、湿度などから守るためか一度の入場に制限があるようでした。
レオナルドがこの部屋に取り掛かったのは1498年と言われていますが、「最後の晩餐」を終えたのも同年なので、「最後の晩餐」を終えた後にこれに取り掛かったのでしょうか。
いずれにしてもレオナルドが1年で完成させることは無さそうです、この部屋も未完成だったのでしょうね。
発見当時はレオナルドの画風とは似ていないと言われてたそうですが、
天井に細いロープが複雑に結ばれている模様があり、
これはレオナルドが自身の作品に何度も使っているものです。
現在は数十分ごとに部屋に映像が映され、イタリア語&英語のみですが部屋の概要が観れますよ。
この部屋は、立っていると森の中にいるように感じられるような構図で、
周囲に木が生え、上を見ると葉っぱ生い茂り果実が実っています!
色が鮮やかに残っていたならすごいのだろうな、と思いました^ ^
様々な博物館
ガラス工芸
数は多くないですが、とてもよかったです^ ^
楽器博物館
たくさんの種類の楽器が置かれていて、ベルギーの楽器博物館を思い出しました。
見たことのないような古いものもあって、装飾も綺麗なので面白いですよ。
絵画館
こちらもいろんな年代の絵画があり、思ったより展示数も多かったです!
絵画館から向かいの装飾芸術博物館へ、中庭の上の通路を通って行けますよ〜
その他
他にも彫刻や家具、磁器やタペストリー、象牙細工やブロンズ像など、全部良かったです^ ^
ところどころに日本語の説明があるのも、嬉しいですよね。
センピオーネ公園
スフォルツァ城からでたあとは、前にあるセンピオーネ公園へ散歩に来ました。
ミラノで一番大きい公園で、緑が多く、湖には鳥がいてカフェや図書館もあります!
上の写真は「平和の門」と呼ばれていて、ローマ時代の遺跡であったものをナポレオンが再建させた門だそう。
広々としていて気持ちのいい公園でした^ ^
このあとは、地下鉄でナヴィリオ地区のTENOHA MILANOというお店へ行きます!
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