ケーブルカーとバスでシヨン城へ
スイス2日目です!
まずは電車で山を下っていきます。
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山がめちゃくちゃ綺麗^ ^
おそらくアルプス山脈の一部です。
昨日のミラノからモントルーまでのルートも、アルプス山脈を超えて来たようです。
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モントルー駅までは行かずに、途中の駅で乗り換えします。 Glionという可愛い駅。
ここからケーブルカーに乗り換えます。
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数人しか乗れない小さいケーブルカー。
駅の人もいないので、どうするんだろう?と思ってとりあえず中で待っていたら、時間ちょうどにお兄さんが来て、発車させてくれました。ただ黙って発車させて行ってしまいましたが。笑
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正面は真っ青な湖です。
すっごい急勾配ですが、絶景。
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青い湖とスイスの街、そしてアルプス山脈^ ^
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ケーブルカーを降りたら、前にあるバス停でバスに乗り換えます。
シヨン城へは、手前のバス停ではなく、道を渡って反対側です。
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シヨン城(Château de Chillon)というバス停で降ります。
シヨン城とは?
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間近でみるシヨン城、威厳があります。
シヨン城はレマン湖に突き出した岩の上に建てられているのですが、この岩には原始時代から人が住んでいたことがわかっているそう。
ここにいつシヨン城が建設されたのかは定かではなく、建物に関する最も古い記録は1050年のものです。
当時は道路を管理するために建てられました。
ここはイタリアからフランスやドイツに行く人々が通る重要な街道で、アルプス山脈を超えてやってきた人々から、通行料を徴収する地点だったそうです。
そして12世紀半ば頃には、貴族サヴォイワ家がこの土地を領有します。
入場料
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ちなみにシヨン城の入場料は、ホテルでもらったディスカウントチケットで半額になります。
半額でCHF 6.75(約750円)でした。
学生は学生割引がありますが併用は出来ません。 ディスカウントチケットの方がお得です。
オーディオガイドもありますが、日本語のパンフレットのみでも十分楽しめますよ。
部屋ごとに番号がふってあるので、それに従ったルートで観光して行きます。
サヴォワ時代
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シヨン城は12世紀にサヴォイワ家が所有しました。
サヴォイワ家はフランスから勢力を伸ばし、この地一帯を支配下に置きます。
そして当時この地の支配者であったシヨン司教とも協力関係を築き、シヨン城を所有しました。
その後シヨン城はサヴォイワ家のピーター二世によって、1248~66年頃に拡張され整えられていきます。
この城は、前に山があり後ろは湖という、戦争においてとても有利な地形に建てられてます。
さらに湖の対岸はフランスでサヴォイワ家の所有地なので、攻め入られた時は、後ろから湖を渡れるようになっていました。
ピーター二世は夏の離宮として利用していたようです。
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それにしても、煙突から煙のでてる景色絵本みたいで可愛すぎる^ ^
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パンジーにも癒されます^ ^
シヨンの囚人
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シヨン城は哲学者のジャン・ジャック・ルソーの小説「ラ・ヌーヴェル・エロイーズ」(1761年)の舞台になり、有名になりました。
そしてその後、イギリスの詩人バイロンによる「シヨンの囚人」(1816年)で更に有名になります。
「シヨンの囚人」はサヴォイワ家の時代に、貯蔵室、牢獄、拷問などに使われたこの地下室が舞台になっており、実際にここに幽閉されていた囚人の一人称で、ここでの生活や心境が描かれているそうです。
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読んでみたいな〜と思い探してみましたが、現在売っている日本語版は見つかりませんでした。バイロン詩集などにあるのでしょうか。
主人公になった囚人はフランソワ・ボニヴァールといい、実際に1530年から6年間もシヨン城に幽閉されていました。
当時、モントルーと同じくレマン湖沿いにあるジュネーブでは、宗教改革と独立運動が起こっており、
新教派の修道院長であり、独立運動家だったフランソワ・ボニヴァールは、サヴォイワ家に逆らい幽閉されてしまいます。
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そしてこの地がベルンに侵略されるまで、彼はこの地下牢の柱に繋がれていました。
と言っても、最後の4年間が地下牢で、最初の2年は部屋に幽閉されていたそうですが。
ボニヴァールはのちに地下牢について、足跡が残るほど歩き回ったと記していますが、実際には足跡は見つかっていません。しかし彼が繋がれていた鉄の輪は今も柱に残されています。
拷問室の縄も含めて写真は取りたくなかったので、地下牢の窓から見えるレマン湖の写真を載っけます^^;
ボニヴァールは飽きるほどこの湖を眺めたのでしょうね。
ベルン人所有時代
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こちらはまた別の地下室です。11世紀に造られた地下礼拝堂がありました。
この礼拝堂は当時城のすぐそばにあった村の人々のために造られていて、13世紀に上階に新しく造られたあとは使われていなかったようです。
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1536年以降は、1798年にヴォー州に侵攻されるまで260年の間、ベルン人が支配します。
シヨン城は1733年に州の刑務所になりますが、それまではベルンの執行官が住んでいたようです。
この頃は主に要塞、武器庫、牢獄として使われていました。
時代によって各部屋も色々な使われ方をしているのが面白いですね。
増改築もかなりされているようです。
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城の造り
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サヴォイワ時代から基本的には、湖に面する側が住居として使用されていました。
食堂や居間には大きな窓があり、レマン湖が見渡せます。

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そして山に面する側は、攻撃に備えた造りになっています。
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監視回廊には銃眼のようなものがあります。
城の入り口の上には監視塔があり、入り口とそこにかかる橋を防御していました。
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観光ルートの最後は天守閣です。
シヨン城は、一番高い天守閣と5つの中庭を囲むようにして、部分的に住居や監視塔が建てられています。

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中央にある天守閣は、権力のシンボルであると共に、避難塔、見張り塔、倉庫、牢獄、火薬庫と、時代によって様々に使われてきました。 天守閣の入り口は高くなっていて、跳ね橋などを使って入るようになっていたそう。
何度も改築され、現在は高さ25メートルになった天守閣は、最上階まで登れます。
レマン湖とモントルーの街の景色が綺麗に見えますよ^ ^
ヴォー州所有時代
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フランス革命、ナポレオンの波に乗り、1798年にはヴォー州革命が起こります。
1803年にはシヨン城はヴォー州の所有となりました。
19世紀に修復作業も始まり、「シヨンの囚人」などにより有名になったシヨン城は、ヨーロッパで有数の観光地になります。
先述したバイロンやジャン・ジャック・ルソー以外にも、「三銃士」のデュマ、「レ・ミゼラブル」のユーゴーもシヨン城に魅了されたと言います。
実はディズニーの「リトルマーメイド」の城のモデルにもなったとか。
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レマン湖に静かに佇むシヨン城には、何千年もの歴史が詰まっています。
スイスに訪れる際は、中の見学が難しい方でも、ぜひ外観だけでも見てみて下さい♪
午後はモントルーの街をぶらぶらします^ ^
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